薪の値段と買い方

2026年10月 確認まきどこ編集部

公開されている価格では、広葉樹の薪は1束600〜770円ほど、まとめ買いは1㎥あたり19,800〜33,000円(税込)です。長野県の調査では、1シーズンに使う量は平均9.0㎥でした。売り手ごとに単位と配達の条件が違うため、「何あたりの値段か」をそろえて比べることが大切です。

薪の値段の例(1束・1㎥・軽トラ1台)

薪ストーブ店、森林組合、自治体が公開している価格です。単位がそれぞれ違うので、「何あたり」の列を必ず見てください。

売り手樹種何あたり価格乾燥受け取り・配達出典
サカシタペチカ(札幌市) ナラ 1㎥(長さ35cm) 33,000円(税込) 乾燥済み(商品名「乾燥ナラ」) 札幌市内・近郊に配達。出張費5,500円(税込)が別。地域により7,000円・10,000円 公式サイト
有限会社フランシス(千葉県八千代市) カシ・クヌギ・サクラ・スギなどのミックス ラック1台分(幅1.8m×高さ0.9m×奥行0.9m、長さ35〜40cm) 70,000円(税込・一般)/35,000円(税込・会員) 含水率18%前後まで乾燥 来店引き取り 公式サイト
掛川市森林組合(静岡県) 広葉樹 1区画=約1㎥(長さ約40cm、軽トラック1台分程度) 19,800円(税込) 乾燥薪・未乾燥薪あり(確認時は在庫なし) ページに記載なし 公式サイト
掛川市森林組合(静岡県) 針葉樹 1区画=約1㎥(長さ約40cm) 14,300円(税込) 確認時は未乾燥薪のみ在庫 ページに記載なし 公式サイト
加美町(宮城県) 広葉樹(ナラなど) 1束/軽トラック荷台1台分(長さ約35cm) 1束600円/1台分24,000円(税込・税別の記載なし) 伐採から1年半以上たったもの 集積場で引き渡し(配達・発送なし) 加美町
加美町(宮城県) スギ(焚き付けなど) 1束/軽トラック荷台1台分(長さ約35cm) 1束300円/1台分12,000円(税込・税別の記載なし) 伐採から1年半以上たったもの 集積場で引き渡し(配達・発送なし) 加美町
大阪府森林組合 広葉樹 1束(長さ約40cm、束の直径約22cm) 650円(税込) ページに記載なし 店頭販売・持ち帰り(三島支店・南河内支店) 大阪府森林組合
大阪府森林組合 広葉樹 1パレット(約30束分、長さ約36cm) 15,400円(税込)。積込料500円・保証料3,000円が別 ページに記載なし 店頭販売・持ち帰り(豊能支店) 大阪府森林組合
大阪府森林組合 針葉樹 1束(長さ約40cm、束の直径約22cm) 450円(税込) ページに記載なし 店頭販売・持ち帰り(三島支店・南河内支店) 大阪府森林組合
中蒲みどり森林組合(新潟県五泉市) コナラ 1束(長さ36cm、約10kg) 770円(税込・組合員以外)/715円(税込・組合員) 半年以上自然乾燥 組合で受け取りか配達。五泉市内は無料、市外は5,000〜8,000円(税別) 中蒲みどり森林組合

1束の大きさも売り手で違います。中蒲みどり森林組合は1束を「周囲約80cm・長さ36cm・約10kg」、大阪府森林組合は「長さ約40cm・直径約22cm」としています。束の値段だけでなく、大きさと重さもあわせて確かめてください。

2026年9月28日確認。各ページに載っている価格です。大阪府森林組合は「価格は変動することもあり、購入前にお問合せ下さい」としています。在庫や販売期間は時期で変わります。サカシタペチカはまきどこの掲載店です。

1シーズンに使う薪の量

長野県が県内の薪ストーブ利用世帯を対象に行った調査(2010年11月〜2011年1月、有効回答241世帯)では、1年間の薪の使用量は次のとおりでした。

  • 平均9.0㎥、中央値8㎥(30㎥以上の回答を除く)
  • 6㎥の世帯がいちばん多く、4〜10㎥の世帯が多い
  • 薪を全部買っている世帯の購入額は、平均で年間約76,000円(一部だけ買う世帯は約36,000円)
  • 全部を自分で用意している世帯が53%、全部買う世帯が21%、一部買う世帯が26%

使う量は、焚く時間、家の広さ、ストーブの大きさで大きく変わります。調査は15年ほど前のもので、購入額は当時の金額です。初めての冬は、買った店や近くの薪ストーブ店に、同じくらいの家での使用量を聞いておくと見込みが立てやすくなります。燃料を袋で買うペレットストーブと比べる場合は、10kg袋の値段と使う量で燃料代を見積もります。

出典:長野県環境保全研究所・長野県林務部「薪ストーブ利用実態調査結果」(2011年6月)(2026年9月28日確認)。束での回答は1㎥=50束として換算されています。

薪の購入方法は4つ 束・まとめ買い・原木・無料

買い方単位と値段の例必要なこと注意する点
束で買う 広葉樹1束600〜770円、針葉樹1束300〜450円(上の表の例) 置き場所が少なくて済む。ホームセンターや森林組合の店頭で少しずつ買える 1シーズン分を束で買うと数が多くなる。長野県の調査は1㎥=50束で換算
まとめて買う(㎥・軽トラ1台・ラック) 1㎥あたり19,800〜33,000円(税込)、ラック1台分70,000円(税込・一般) 雨が当たらず風が通る置き場所。配達なら出張費・配送料 「1㎥」「1区画」「軽トラ1台」は売り手ごとに量の決め方が違う
原木を買って自分で割る ナラの原木1トンあたり18,920円(税込)、配送料13,750円〜(山仕事創造舎・長野県大町市) 長さ3.5〜4.1mほどの丸太を短く切る(玉切り)作業と薪割り、乾燥させる場所と時間 割ってから使えるまで1シーズンほど乾かす必要がある
無料でもらう 長野県が松本市の河川敷で行った伐採木の無償配布(1世帯あたり軽トラック1台分程度) 自分で積み込み、運搬車両も用意する。応募制・居住地の条件がある例も 樹種や太さは選べないことが多い。もらった木の譲渡・売却を禁じる例がある

無料で木が手に入る機会は、自治体や国の河川事務所などが案内しています。長野県の例では、松本市・塩尻市・山形村・朝日村に住み、自分で使う人が対象でした。樹種は主にニセアカシアで、直径5〜15cm・長さ1.8m以下に切ってあります。持ち帰った後に割って乾かす手間は、原木を買う場合と同じです。

出典:山仕事創造舎「ナラ薪原木」、長野県「令和7年度の伐採木無償配布について」、有限会社フランシス「薪の販売と価格について」(2026年9月28日確認)。原木の値段はS/Mサイズの例で、Lサイズは1トンあたり16,720円(税込)です。

薪の乾燥と、広葉樹・針葉樹の違い

買うときにいちばん確かめたいのは、薪が乾いているかどうかです。長野県は、乾燥が足りないと「暖まらない」「煙が多い」というトラブルになるとして、水分20%以下を乾燥の目安にしています。自分で割る場合は、秋に割った薪を1年乾かして翌年の冬に使う流れです。

  • 含水率(薪に含まれる水分の割合):環境省のガイドブックは20%程度以下が望ましいとしています。水分が多いと不完全燃焼が起きやすく、有害な物質を含む排ガスが増えるためです。
  • 乾燥の期間:メーカーのファイヤーサイドは、雨の当たらない風通しのよい屋根の下で、少なくとも1年乾かすよう案内しています。
  • 針葉樹は早く乾く:岐阜県森林研究所の試験では、伐ったばかりのスギ・ヒノキの含水率は50%以上でした。割って積んでおくと、約2か月で7割以上の薪が20%以下になりました。スギは3か月以上、ヒノキは4か月以上の乾燥が必要としています。

湿った薪は煙突にススやタールが付く原因にもなります。煙突掃除の頻度や費用は煙突掃除の頻度と頼み方にまとめています。

種類木の例特徴値段(上の表)
広葉樹 ナラ、クヌギ、ブナなど 火持ちが良く、暖める力が高い 1束600〜770円の例
針葉樹 カラマツ、スギ、アカマツなど 密度が低く割りやすい。火が付きやすく焚き付けに向く 1束300〜450円の例

広葉樹を主に焚き、針葉樹を焚き付けに使う組み合わせもできます。長野県の調査では、使っている薪の76%が広葉樹、24%が針葉樹でした。

出典:長野県「炎のある暮らし、はじめませんか?」薪ストーブ編、環境省「木質バイオマスストーブ環境ガイドブック」(2012年8月)、ファイヤーサイド「薪について」、岐阜県森林研究所「針葉樹薪の乾燥過程を調べました」、長野県「薪ストーブ利用実態調査結果」(2026年9月28日確認)

薪の調達先は薪ストーブ店に聞ける

長野県のパンフレットは、薪の買い方の一つに「薪ストーブ店を通じて購入する」を挙げています。薪を売っている店なら、ストーブの設置と合わせて相談できます。まきどこの掲載店では、次のような案内が公開されています。

  • サカシタペチカ(札幌市):ナラを中心とした広葉樹を販売し、札幌市内・近郊には配達しています。
  • 地平線倶楽部(安曇野市):薪と原木を販売しています。薪の長さは35・40・50cmで、10束単位での販売です。価格は変動するため問い合わせとしています。
  • ヤマショー(上田市):薪の配達のほか、原木の配達や薪づくりの講習会を案内しています。

薪を売っていない店でも、地域の森林組合や薪の販売先を知っていることがあります。薪代は毎年かかる費用です。本体や煙突の費用とあわせて、薪ストーブの費用は何で決まるのかも参考にしてください。

出典:サカシタペチカ、地平線倶楽部「原木と薪と道具」、ヤマショー(2026年9月28日確認)。エリア別の一覧では、各店の「薪の販売」の有無を載せています。